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小島秀夫、『デスストランディング3』構想を明らかにするも開発から撤退

著者:Kristen アップデート:Sep 15,2025

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make It小島秀夫が『デスストランディング3』構想を明かすも、自身の開発不参戦を表明。『デスストランディング2』がシリーズ続編の可能性を広げる方法と、小島の創造的旅路の未来とは。

小島秀夫不在の『デスストランディング3』計画進行中

『デスストランディング2』が続編拡張の土台を構築

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make It2024年5月8日付のVGCインタビューで、『デスストランディング2(DS2)』監督の小島秀夫は『デスストランディング3』のコンセプトを持ちつつも開発には関わらない意向を表明。DS2の新要素が複数の続編を生む可能性に言及した。

DS2で導入される「プレートゲート」概念により、シリーズは多様な世界観を展開し、無限の続編が可能になると説明。「プレートゲートがあればシリーズは永遠に拡張できる」と語った。

しかし小島は第三作への不関与を明確に。「続編のビジョンはあるが、作るのは私ではない」と述べ、「誰かが私のコンセプトを受け継げばよい」と継承を許可する姿勢を示した。

パンデミックが変えた『デスストランディング2』の核心テーマ

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make It小島はCOVID-19パンデミックがDS2の方向性を転換させた経緯を明かす。2019年11月発売の初代『デスストランディング』は世界的ロックダウン直前のリリースだった。

「ブレグジットなどで分断されつつあった世界で、初作は"繋がり"の重要性を伝える作品だった」と回想。ゲーム内のキラルネットワークと現実のインターネットの類似点を指摘し、「ロックダウン中にネットが人々を繋いだ」と分析する。

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make Itしかし現在、同じ技術がかえって分断を生み、メタバースなどの仮想空間に閉じこもる傾向に警鐘を鳴らす。「人間関係は偶然の出会いが重要。画面依存はそれを損なう」と指摘した。

元々固まっていたDS2の方向性はパンデミックで再考を迫られ、「過度な接続が必ずしも良くない」という新たな視点が生まれた。この思想はロックダウン体験からインスパイアされたキャラクターに反映されているという。

両作のロゴに込められたメッセージにも言及。初作が「繋がろう」と呼びかけたのに対し、DS2は「繋がるべきだったのか?」と問いかける。「"接続"の真の意味を考えてほしい」と小島は語りかける。

『デスストランディング』を超える小島の新たな挑戦

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make It『デスストランディング3』を手がけなくても、小島の創作活動は衰えない。2023年12月にはジョーダン・ピールと共にMicrosoft Game Studiosとの新作『OD』(旧称『Overdose』)を発表。

「このゲームは数年前から構想していた型破りなプロジェクト。Microsoftだけが理解してくれた」と独占インタビューで語った。

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make ItさらにPlayStationとのコラボレーションによる「次世代アクション・エスピオナージゲーム」も2024年1月のState of Playで発表。ゲーム業界40周年目前に迎えるこのオリジナルIPについて、「キャリアの集大成となる」と意気込む。DS2完成後に本格開発に入る予定だ。

Death Stranding 3 Exists But Kojima Won't Make Itこれらの新作が控える中、『デスストランディング2:オン・ザ・ビーチ』は2025年6月26日にPlayStation 5で発売予定。最新情報は当メディアの特集記事をチェックしてほしい。